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【完全ガイド】介護認定レベル別の状態目安とサービス内容

介護認定レベルと状態目安 福祉

介護保険の要介護認定を受けたけれど、「うちの場合はどんなサービスが使えるの?」「この介護度だとどの程度のサポートが受けられるの?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。

今日は、要支援1から要介護5まで、各レベルでの状態の目安と利用できるサービスについて、わかりやすくご説明します。最後には一目でわかる比較表も用意していますので、ぜひ参考にしてください。

介護認定制度の基本

介護保険制度では、心身の状態に応じて「要支援1・2」と「要介護1〜5」の7段階に分かれています。数字が大きくなるほど、より多くの支援や介護が必要な状態を表しています。

認定を受けることで、介護保険を使った様々なサービスを1〜3割の自己負担で利用できるようになります。

要支援レベル:予防重視のサポート

要支援1「少しの手助けで自立生活」

こんな状態の方が対象です

要支援1は、基本的にはお元気で自立した生活を送れているけれど、少しずつ「あれ?」と思う変化が出てきた段階です。

  • 家事や買い物で「重い物が持てなくなった」
  • 「掃除が面倒になってきた」
  • 「段差でつまずくことが増えた」
  • 「物忘れが少し気になる」

そんな「ちょっと心配」な状態の方が該当します。

利用できるサービス(月額上限:50,320円)

要支援1では「介護予防サービス」が中心となります。これは「今の状態をできるだけ維持して、要介護状態にならないようにする」ことが目的です。

  • ホームヘルパーによる掃除や買い物の支援
  • デイサービスでの軽い運動や入浴
  • 手すりや歩行器などの福祉用具レンタル
  • 住宅改修(段差解消、手すり設置など)

要支援2「もう少し手厚いサポートが必要」

こんな状態の方が対象です

要支援1よりも少し支援が必要な状態で、日常生活に不安を感じる場面が増えてきます。

  • 「お風呂に入るのが心配になってきた」
  • 「料理を作るのが大変」
  • 「外出するのが不安」
  • 「薬の管理が曖昧になってきた」

利用できるサービス(月額上限:105,310円)

要支援1のサービスに加えて、以下のようなサービスも利用できます。

  • デイケア(医療的なリハビリ)
  • 訪問看護による健康管理
  • ショートステイ(短期間の宿泊サービス)

要介護レベル:本格的な介護サポート

要介護1「部分的な介護が必要」

こんな状態の方が対象です

要支援から一歩進んで、日常生活に介護が必要になってきた状態です。

  • 「一人でお風呂に入るのが難しい」
  • 「トイレで立ち上がる時に支えが必要」
  • 「着替えに時間がかかる、手伝いが必要」
  • 「同じことを何度も聞くようになった」

利用できるサービス(月額上限:167,650円)

本格的な「介護サービス」が利用できるようになります。

  • 訪問介護による身体介護(入浴、排泄、着替えの手伝い)
  • 訪問入浴サービス
  • 本格的なデイサービス
  • 車いすや特殊ベッドのレンタル

要介護2「より手厚い介護が必要」

こんな状態の方が対象です

要介護1よりもさらに介護の必要性が高くなった状態です。

  • 「お風呂は完全に介助が必要」
  • 「歩くときは常に支えが必要」
  • 「トイレも介助なしでは難しい」
  • 「時々、今いる場所がわからなくなる」

利用できるサービス(月額上限:197,050円)

要介護1のサービスに加えて、認知症対応のサービスなども利用可能になります。

  • 認知症対応型デイサービス
  • 夜間対応型訪問介護
  • 小規模多機能型居宅介護(通所・訪問・宿泊の組み合わせ)

要介護3「日常生活全般に介護が必要」

こんな状態の方が対象です

日常生活のほとんどの場面で介護が必要になってきます。

  • 「立ち上がりや歩行が一人ではできない」
  • 「排泄の介助が必要」
  • 「食事の介助も必要な場合がある」
  • 「認知症の症状が進んで、時々問題行動がある」

利用できるサービス(月額上限:270,480円)

要介護3からは施設サービス(入所)も利用可能になります。

  • 特別養護老人ホーム(特養)
  • 介護老人保健施設(老健)
  • 介護医療院

要介護4「重度の介護が必要」

こんな状態の方が対象です

介護なしでは日常生活がほとんど送れない状態です。

  • 「ほとんど寝たきりに近い状態」
  • 「食事、排泄、入浴すべてに介助が必要」
  • 「意思疎通が困難な場合が多い」
  • 「問題行動が頻繁に見られる」

利用できるサービス(月額上限:309,380円)

24時間対応のサービスも利用できます。

  • 定期巡回・随時対応型訪問介護看護
  • 看護小規模多機能型居宅介護

要介護5「最重度の介護が必要」

こんな状態の方が対象です

常時介護が必要で、意思の疎通も困難な状態です。

  • 「寝たきり状態」
  • 「すべての日常生活動作に全介助が必要」
  • 「意思疎通がほとんどできない」
  • 「医療的ケアも必要な場合が多い」

利用できるサービス(月額上限:362,170円)

すべてのサービスが利用可能で、最も手厚いケアを受けることができます。

介護認定レベル別比較表

項目 要支援1 要支援2 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5
月額上限額 50,320円 105,310円 167,650円 197,050円 270,480円 309,380円 362,170円
身体状態の目安 ほぼ自立 一部支援必要 部分介護 介護必要 重度介護 最重度介護 常時介護
歩行 不安定 支え必要 支え必要 困難 できない ほぼ不可 不可
入浴 見守り 一部介助 一部介助 介助必要 全介助 全介助 全介助
排泄 自立 見守り 一部介助 介助必要 全介助 全介助 全介助
食事 自立 自立 見守り 一部介助 一部介助 介助必要 全介助
認知機能 軽度低下 軽度低下 軽〜中度低下 中度低下 中〜重度低下 重度低下 重度低下
訪問介護 ○(予防) ○(予防)
通所サービス ○(予防) ○(予防)
ショートステイ ○(予防) ○(予防)
施設入所 × × × ×
24時間対応 × × × × ×
福祉用具 軽度者用 軽度者用 制限あり

自己負担について知っておきたいこと

負担割合

  • 1割負担:年金収入280万円未満の方
  • 2割負担:年金収入280万円以上340万円未満の方
  • 3割負担:年金収入340万円以上の方

高額介護サービス費

月々の自己負担が一定額を超えると、超過分が戻ってきます。一般的な世帯では月額44,400円が上限です。

実際の利用例

要支援1のAさん(85歳女性)の場合

  • 週2回のホームヘルパー(掃除・買い物):月約15,000円
  • 週1回のデイサービス(入浴・運動):月約12,000円
  • 歩行器レンタル:月約1,000円
  • 月額自己負担:約28,000円

要介護2のBさん(78歳男性)の場合

  • 週3回の訪問介護(身体介護):月約45,000円
  • 週2回のデイサービス:月約24,000円
  • ショートステイ月1回:月約15,000円
  • 車いす・特殊ベッドレンタル:月約3,000円
  • 月額自己負担:約87,000円

ケアマネジャーとの相談が重要

介護認定を受けたら、まずはケアマネジャー(介護支援専門員)を選んで相談することが大切です。ケアマネジャーは、その方の状態や希望に応じて最適なサービスを組み合わせた「ケアプラン」を作成してくれます。

認定結果だけでなく、「どんな生活を送りたいか」「家族の状況はどうか」「経済面での希望は?」なども含めて、総合的にサポートしてくれる心強い存在です。

まとめ:段階に応じた適切なサポートを

介護認定は、その方の状態に応じて適切なサービスを受けるための大切な制度です。要支援の段階では予防に重点を置き、要介護になったら必要な介護をしっかりと受けられるよう設計されています。

大切なのは、認定結果を受け入れながらも、「その方らしい生活」を続けていけるよう、利用できるサービスを上手に活用することです。

もし認定結果に疑問がある場合は、不服申し立てや区分変更申請もできますので、地域包括支援センターやケアマネジャーに相談してみてください。

一人ひとりの状況は異なりますが、この情報が皆さんの介護生活の参考になれば幸いです。

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